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第125回e4c-village協議会 報告

皆様、お元気にお過ごしのことと思います。
日が長くなってきたと感じる今日この頃です。いつの間にか夕方5時でも
まだ日が残っています。でもまだ三寒四温ではなく、四寒二温くらいでしょうか。
確実に春は来つつありますが、寒さには気をつけてください。
折からインフルエンザも流行っているようです。ご自愛宜しく!

さて、第125回協議会のご案内を差し上げます。
またショートノーティスになってすみません。再来週の金曜日になります。

今回は2回に亘って危機管理、危機対応、あるいはリスクマネジメントを取り上げます。
東日本大震災から1年が経とうとしていますが、まだ各地に残る傷跡は癒されていません。
我々はこの中から何を学んだのでしょうか。復興、復活、振興のビジョンは描き出された
でしょうか?不安、不満、怒り、 憤り、諦め、が各所に溢れてい ますが、同時に光、希望、
新生に向けた力強い 一歩や動きもまた至るところに見られます。大震災だけではありません。
この一年はいろいろな試練が続きました。タイの洪水、ユーロギリシャ危機、
ソブリンショック、異常な円高、まさに「乱の時代」です。一つの乱では足りなくて、
いくつもの乱が同時に、あるいは継続的に、ところを変えて発生しています。
「平時に乱を忘れず」ではもう対応できる時代ではありません。
こうなってくると単なるリスクマネジメントではなく、想定外の事態の発生に向き合い、
克服していくリーダーの存在が欠かせません。実は今回のテーマは単なる
「大震災一年目に見る危機管理システム」ではないのです。この際危機管理システムという
切り口からこれからのリーダーのあり方を考えていこうと思っています。英雄礼賛では
ありません。これからは「サラリーマン双六」の上がりの役員では役に立ちません。
役員を含めてこれからの「危機の時代のリーダーシップ」とは何か?
新たなリーダー像に迫ってみたいと思います。

昨年の「グローバル人材特集」のときもそうでしたが、今回お話いただく方々に事前に
お話を伺うと、共通点と同時に各会社のグローバルビジネスストラクチャー、
あるいはコーポレートアーキテクチャーによって独自の危機管理システムが見えてきました。
危機管理に当たらせる人材の人選、経験の積ませ方、危機管理システムの構築法、
危機対応力と対処法、危機管理ビジョン、戦略策定と現場力、会社と人によって具体的な
現れ方が異なってきます。現場の自立性、学ぶ組織、など共通点もたくさんありますが、
実際の動きの中では人間がもろに見えてきます。リーダーの育て方というか、育ち方というか、
危機の中で次世代のリーダーが見えてきたような気がしました。
ただし、リーダーの育成法というと抽象的になってしまう恐れもありますので、講演では
危機管理システムの話を中心に、具体的な実際の動き、経験をお話していただきます。
お話いただく方は、まず外資系で日本IBM、日本HPの米国系、ちょっと色合いが異なる
欧州系のグラクソスミスクライン、日本では商社系とメーカー系にお願いしています。
全部で計6社にお願いし、2回に分けて3社づつお話いただくことになります。
第1回目は、日本IBMとグラクソ・スミスクライン、もう1社は調整中です。
第2回目は、日本HPと三菱化学が決まっていて、もう1社が調整中です。

外資系で米国系でもIBMとHPはちょっと違ってきます。
グローバルビジネスの構造が異なることとコーポレートアーキテクチャが異なるからです。
日本HPの小出社長の本にもありましたが、「日本HPの情報システム部は5人しかいない」
ということが象徴的です。日本IBMはご存知のように大震災で4分後に危機対策本部が
立ち上がり 、1時間以内に状況把握がほぼできたと聞いています。
全体的には 危機の種類によって膨大な危機対応が用意されています。
さすがに圧倒されますが、そこに経験とノーハウをもつ人間がいるというのも事実なのです。
外資系でもヨーロッパはまたちょっと違います。 歴史的な意味も含めて、グローバル経験の
違いでしょうか。業界の違いもあるかもしれません。対策本部長が危機の種類によって
異なるのと、圧巻は「患者を救え!」がすべてに優先するという企業ビジョンです。
日本企業でも化学プラントを持つ三菱化学と電機メーカーでは危機管理・対応システムが
異なってきます。三菱化学は5年前に火災事故がありましたが、電機メーカーの事故とは
規模も違ってきます。それぞれの事業の特性によってリスクマネジメント、
危機管理も違ってくるのです。この中で人はどう育つのか?
今回はぜひそういう観点からもお話を聞いてください。

皆さんからお話を伺っていると一事が万事という気がします。
リスクに真正面から取り組んで、着実に学んでいく、そういう姿が人も育んでいく、と
感じました。最近の日本は大きな犠牲の元に変わるチャンスをもらっていながら
無為に時間を逃している嫌いがあります。変革、変革と言っていながら何もしていない
経営者もいます。あらゆるところに学んでみましょう。そして世界に日本の存在を示し、
大きな貢献ができるようにしていこうではありませんか。
「がんばろう!日本」は大震災被災者だけではありません。
勇気を持って新たな変化を自ら生み出していきましょう。挑戦です!

是非奮ってご参加下さい。語り合いましょう。それでは会場で!!

株式会社イーフォーシーリンク  横野 滋